筍飯貰ひ二階へとんとんと
汀女
たけのこめし。いいですね。
キッチンで受け取って、上で食べる導線。
これって初夏の気分だから、そろそろずれちゃうけど。夏のあいだに「いいな」と思って付箋を貼っておいた詩を、忘れずにだしておこうと思った。おかしなもので夏の句だけを漁っているときは「夏はいい句が少ないのかも」と思っていた。たまに目に入る秋の句に、いいのが多いような気がした。ところが八月になって愈々秋の句にさわれそうな時季になってきたら、夏のいい句が名残惜しいような気がしてきた。おかしいけど、人間万事そんな感じなのかも。手元からなくなる時に欲しくなる、みたいな。だから「季節」って永遠におもしろいのかも。ちょうど四つくらいあると他の三つをくぐり抜けてるあいだに忘れちゃうから、忘れた頃にまた夏が来るからいい感じになってる、みたいな。単純。