ローラの英会話

わたしはあまり気乗りしなかったが、本屋のだいたいの棚を見てしまったので英会話のところへ行ってみた。それはほんの少しだった。数えられるくらいしかなかった。初めは〈ラジオ英会話〉なら間違いないだろうと思いぱらぱらとめくってみたのだが、「卵がフライパンにこびりついた時のスキット」など、使う予定のない些細な場面に入り込んでいるように思われたので、やめておいた。一通り眺めてみていちばん気に入ったのは〈ローラの英会話〉で、本は薄いしよく使いそうな短いフレーズだけが載っているし、なんかちょっとインスタグラマーっぽいノリで「今日のoutfitはこれだよ」とか「I’m so into him!」とか女の子っぽい感じがよかった。いい本だな、と思った。外国語を学ぶ姿勢として〈ローラ感〉はとても大切なんじゃないかと思った。マスメディアを通した印象でしかないけど、ちょっと足りてない感じだけど、元気に口にだしてみる、みたいな。恥ずかしがらずに声にだして、失敗しちゃってもくよくよしないよ、みたいな。あのメンタルなら語学が捗りそうだなって。そんなこと思いました。

小風景