伊勢丹へ

のんさんは「結婚の記念写真が撮りたいんです」と切りだして、もっともなことなので、そうしようと思っています。考えてみたらここまで来るのがやっとだった、という体なので、おたがい休職していて、仕事や生活を建て直して「ここらでいいだろう」というところで、ようやく手をつけたのが此の日記、という訳で、この犬みたいになんとか鼻はだしているのですが、ぷかぷか浮かんでいるだけじゃなく、写真を撮ったり式を挙げたりしなくてはいけない。パーティーを催してくれる、という友人もいるのですが、先延ばしになっていてごめんなさい。

ということで、ドレスの試着がしたいというので、新宿の伊勢丹へ行ってきました。イギリスのサイトから買おうと思っているけど、サイズを一度合わせたいそう。それから靴も選んでいた。本館の三階の試着室はいくつも並んでいて、正面の大きなソファで待つことができた。小さなテーブルに〈ギンザ〉があったのでめくり始めたら、最初から最後まで見てしまった。どうも、このところの気分は都会的なファッションの本を眺めていてもいやじゃないというか、感じるものもあるし落ち着くところもある。カーテンが開いて、いそいそと顔をだした彼女はごく自然に花嫁なんだから、ずっと不機嫌を装っていた僕ですが、顔がほころんだし照れてしまった。今夜も早く眠ろうと思います。おやすみさい。

小風景