バジル・セージ・ミント

お風呂にはいってさっぱりしたしパジャマにも着替えた、あとは腹巻きをしてレッグウォーマーを履いて眠るだけだ、という時になって急にグラノーラやフィナンシェなどをこしらえて大量に焼き始めるという習性をもつ妻が今夜も何か始めたのでキッチンのぼろぼろの椅子に腰掛けて眺めていたら「これがお菓子に見えますか」と訊かれた。「また夜中にお菓子ですか」というと「これはコンディショナーを自作しているところです!」とのことだった。作業台の上のレシピによると、シアバターと水とホホバオイルとアボカドオイル、それに乳化剤と〈バジル・セージ・ミント〉のオイルを調合しているとのこと。この香りは〈アポテーケ〉の定番なのですが、たしかに浴室が浮かぶというかタイルが似合うというか、室内風景でも水回りと相性が良いかもしれない。だけど、そんなこと昼間は一言もなかったのに眠る前になり突如、霊感をえて工作がスタートするのがおもしろい。ちなみに成功するばかりでなく、このあいだは浴槽に精油を何滴か垂らして「これで入ってみてください」と言われるままに入浴したら、すぐにおちんちんがひりひりして惨めな目に遭いました。あれはいたかった。

Basil + Sage + Mint

小風景