動物園のような

木曜日もやっぱり〈ねんねぽよ〉という訳で、午前一〇時過ぎまで眠ってから二階に上がり、最小限の仕事をすませて、初めて訪れるイタリヤ料理屋さんへ行ってみた。小ぢんまりした店だけれどディナーのコースもちゃんとある。表の黒板に手描きで「千住の野菜」とか「鹿肉」なんてあるのが美味しそうで気になっていた。ぼくたちは最初の客だったが、おすすめのランチは一皿目にハムとオリーブオイルのかかったパンがでて、次に皮をパリパリに焼いた魚がでて、その次に「千葉のたこ」のパスタが給仕された。玉葱とネギとのコンビネーションがとてもよかった。そのあともう一皿、もっちり分厚い豚肉のステーキがやってきておどろく。だって、一八〇〇円のセットで四皿ってうれしくなる。珈琲と抹茶のシフォンケーキもついて。気分が良くなって、その足でパンダの生まれた上野動物園へ向かった。

上野の森では、それぞれの檻でそれぞれにメンタルを病んでいる感じがして、もう「動物園は二〇世紀にあったもの」ということにしてあげた方がいいな、と思ったけど、マヌルネコはかわいい。

小風景