ディフューザーの小風景

火曜日に訪れた不動産会社の受付に、よく見るB&Oの呼び出しの電話機の隣に(ぼくはあの形の受話器がいつも上手くかけられないのですが)小さいボトルのリードディフューザーが置いてあって、なるほど、そういえばこういう使い方があるな、と気がついた。それは場所もちょっと奇妙な感じで、品川の大きな坂(というか谷と言っていいだろう)の途中にあるヴィンテージマンションの、陽当たりのいい一階のサロンのような一隅でしたが、その集合住宅自体が何棟もあって、扇型に向かい合うように建っているから、なんだか谷底みたいな感じで、そこに可憐なディフューザーの花が咲いているような印象だった。ほっとしたし、気遣いも感じる。ガラス張りの会議室へ通されてみると、ここにもテーブルに置いてあった。その小さい空間ではじめて匂ったんですが、どうやら白檀っぽい香りで、たしかにこれからビジネスの話をする、という時にちょうどいいかもしれない。ちょっとした発見でした。

小風景