少し間が空いてごめんなさい。
早起きして人の流れと一緒に歩きながら曳舟駅のあたりをぐるりと回って、東向島珈琲店に足が向いてモーニングセットを注文した。たまにあそこのレモン水を飲むとおいしい。ドレッシングも甘酸っぱい。灰色のスウェットズボンと黒のパーカという服装だったが、帰り途には暑く感じた。冷蔵庫の上に置いたタブレットから小さい音で将棋放送を流していたら、ピンポンと鳴って一箱分の本が届いた。てきぱきと開封してさっそく発送に取り掛かる。アンダーシャツの上に半袖のシャツを着て、下はオートミールの半ズボンに替えた。大胆不敵なアマゾンの需要予測の挑戦を受けて立つのである。序盤の駒組みについて解説の棋士の声だけ聞きながら、二階で黙々と。勤勉というよりはこういう単純作業に得意なところを自分自身に見せつけてやりたい。一冊、一冊ととりだしてはカードを挟んでクリアパックに封入し、バーコードシールを貼る。正午を回ったころに妻が上がってくる音がして、無言で手伝い始めた。彼女はちょっとやり方がちがう。空気を抜くために角を少しだけ切る知恵を働かせる。氷が溶けるみたいに本の塊がなくなっていった。人手があるっていいな、と目に見えて分かる、っていいな。一人でこれをこなしていたのか、と思った。
午後から夕方にかけて風が強くなり、不穏な生暖かさと一時の雨が染みた小道の匂いがキッチンの小窓から入ってきた。そのくらいからゆっくりした気分で本を手に取ったり、また飾っておいたりした。