気にかゝる

気にかゝる
事もなければ
梅雨もよし

虚子

ことしの梅雨は明けたようですが。東京では、大粒の雨が降っている。朝になって二階で仕事を済ませてから句集や歳時記のページをめくるのがたのしい。雨音がするのも涼しくていい。すこし前まではだれの俳句を見ても心が動かなかったけれど、今は目をつむって開いてもなにかしら見つかる。それでまた、本を買い集めている。それも古い本、古い俳句ばかりなんですが、どうしてなのか、と、あらためて思い直してみると判然とした理由はないような気がする。新しい言葉にも、新しい俳句にもいいものは幾つもあるし、知っている。それでも、僕が時間を費やすとしたら古い言葉かな、と思う。発見があるし、積み重なっていくような気がする。まあ、道具やレコードみたいなものだと思います。

@hellofukei

小風景