天井に

天井に
吊るしたのしみ
しみ豆腐

立子

しみ豆腐ってなんなんだろう。味の沁みてる豆腐でしょうか。玉子豆腐でしょうか。どうやら天井から吊るして食べごろを待つのがいい食べ方の様子。私は調べなかった。いつの季語なのかも分からなかった。でも〈しみ豆腐〉らしきものが天井からぶら下がっている風景を想像するととても涼しかった。なのでここに記す。吊るしたのしみしみ豆腐。音がいいね。昭和の女流俳人、星野立子(たつこ)の作。なぜか〈昭和の女流俳人〉というフレーズが自分の中で流行ってしまい、古書店から句集が何冊か届いているのですが、にこにこしたおばあちゃんに囲まれているような謎の安心感があります。

@hellofukei

小風景