髪を切った帰りの地下鉄から〈いちや〉のどら焼きに思いを馳せていた。二つと、ついでにわらび餅も買って戻ると、オリーブオイルを少し垂らして炊いたというピラフが用意されていたので、それをまずいただいた。ついでに、のんさんが図書館で借りてきた寄藤文平という人の「デザインの仕事」という本を読み始めたらとてもおもしろくて、どら焼きとほうじ茶タイムのお供にぴったりでした。仕事論、という趣旨がぼくの欲していたところでもあるし、広告と装丁のデザイナーさんというのが、ぼくとしてはずっとニアミスしているというか、近いようで近づかないジャンルなので、普段気がつかない角度から頭をほぐしてもらっているような感じがあって良かった。デザイナーの言葉っていいですよね。あと、読書とどら焼きってなんか合うんだな。これはあたらしい魔法かもしれないよ。あと、人が借りてきた本、というのもいいのかもしれないよ。なんかこう、アプローチが軽いっていうか。ふーん、どれどれみたいな。あしたもどら焼きがいいな。