悪夢

おぞましい悪夢を見た。わたしはうなされた。それはとてもじぶんで思いついたとは思えないほどに悪趣味な、生理的に不愉快な、それでいてある種エロティックな、しかしギーガー的と言ったらおこがましいくらい低劣な描写を伴うものだった。余りにも不快で目を覚ましたのだけれど、こういうとき、何が原因でそんな目に遭っているのかはわたし自身がよくわかっている。これ即ち、体が熱いのだ。あたためすぎ。着込みすぎ。ヒーター高めに設定しすぎ。知ってるから…。またこれだから。ほんと、熱くてうなされてるだけだから。その帰結としてなぜ精神があんなグロテスクな模様を描くのかがわからないよ。われに帰ってズボンを脱ぎ捨てて(どうやらコーデュロイのズボンを穿いたまま夜半過ぎまで眠ってしまったよう)コップに一杯の水を飲んだら生き返るようだった。なんだか、こんなことでも文章にしてみると「そんなものだ」と思って厭な感じとおさらば出来るところがありますね。やれやれ。

小風景