#DubNation

東京に帰る日が近づいているなか、僕らはわりといつも通りに仕事をしている。打ち込んでいるといってもいいかも。こちらの食卓の周囲はいつの間にか見馴れた配置になっている。といっても僕の場合はご存知の通り、何もないのが好きなのでコンピューターが一台と湯飲みだけで、あとは目を擦りながら自分を鼓舞してやっていくのみですが、のんちゃんとなると同じようにコンピューターに向かって作業をするにも周りが物に囲まれていなくては気が済まない、という訳で、まず隣の椅子の上にメモ帳とか週の予定表とか紙挟みとかなにかの走り書きとかがある。それもなにか書き込むならまだ分かるのだが、週の予定表を見れば透明の包みから開封していないので、ようするに何かがそこにないといけない。机の上にも別の手帳や別の走り書き、はさみ、マスキングテープ、〈トレーダージョーズ〉のチョコ菓子、食べ残しのピザをていねいに包んだもの(いつまで経っても食べない)水筒が二つ、香料瓶、ウェットティッシュに類するもの等、放っておくと無限にスケールしていく。一方、こうなっていればいつも通りに打ち込んでいるんじゃないかという見方も出来るのであります。そして今日は気分転換に〈プラザ〉へ冷凍食品だけに狙いを定めて買い出しに行ったのであります。レジはアフリカン・アメリカンの少年でしたが、彼女はついに「ありがとう、調子はいいよ」と返答するのみならず「あなたの調子はどう?」まで辿り着き「I’m good!」を彼から引き出すという離れ業をやってのけ私はそれを憧憬の目差しでみていました。(一度もできてない)冷凍のピザもおいしかったな。ここも掘ってみるといいかも。

小風景