高円寺の家

地下鉄は足下がぽかぽかしていて気持ちいい。

久しぶりに地下鉄に乗りましたが、ちゃんと世の中が動いていてよかった。いつも一人で妄想しているようなところが、あるからね。それでも三越前くらいまではまだ、妄想中という感じで、神保町でもまだまどろんでいて、永田町くらいから段々と描画が始まる感じ。

また地下鉄に乗りたいと思いました。もし、東京をはなれたら東京メトロに乗れないのは寂しいと思う。地下鉄に乗るために、たまに上京すればいいのかな。もし、時間があったら、好きな地下鉄のランキングをちゃんと作りたい。南北線や副都心線のことも忘れないであげたい。

渋谷で用事を済ませてから山手線に乗り、代々木で乗り換えて高円寺へ向かったんだけど、中野で止まってしまった。だいたい、ぼくは中野で止まる傾向があります。あきらめて下車して、グーグルマップを見ながら野方のほうへ歩いていきましたが、静かでいいところだった。

見学に訪れた〈高円寺の家〉は、うちと同じように空家になりそうなところを現代的に解釈して再構築した作品で、ものすごくよかった。デザインがいいのは勿論なんだけど、社会的に良いことをしている、という感覚が住み心地の良さになると思う。その感覚が家賃にちゃんと含まれているのがおもしろい。良いことにお金を払いたいって。

一階のダイニングになぜかガラスのショーケースが造作されていて、土っぽい匂いのする人形のような装飾品がもう置いてあるのが凄いと思った。あれが端的に家というものを見せてしまっていた。するどい一撃。見ちゃいました。たまには地下鉄に乗ってお出掛けしましょうね。

小風景