温かくてうれしい

あまりないことだけど、朝から頭がいたい…。

それでも仕事はしなくてはいけないので、なんとか起き出して、食器を洗ってゴミを捨てて、キッチンのヒーターを点けて風呂を追い炊きして、歯を磨いて目薬を差して…と少しずつ近づいていった。
なにかこの、やることが色々ある感覚が年を取ったように感じる。前はどうだったのか、というのがいまいち思い出せないが、もっと塊のようになっていて、こんなにタスクが細かく分かれていなかった。
別のいい方をするなら、物事がうまく運ぶ手順というか「こつ」が身についたのだろうか。とにかく、毎日やらなくてはいけない。休みはない。一人で働いているし出掛けなくていいけど、休みはない。

どうにか今日という日に漕ぎ出したけど、今日は漕ぎ出しただけでよしとしました。あとは池のボートみたいにぷかぷか浮かんでいた。そのあいだ、妻はベッドでパジャマのまま熱心にMacに向かっていた。じつは今、〈アポテーケ〉のサイトを作っているのです。おたのしみに。

ときどき、すくっと起き上がって洗濯をしたり郵便物を受け取ったり、インドの紅茶を淹れたり動物の森のお手入れをしたり、てきぱきと過ごしていたようです。彼女のほうがテンポよく運んでいた。

それだけじゃなく、緑色のよく効く頭痛薬をくれたり、里芋の入った味ごはんを用意してくれたり、きれいな貯金アプリを見せてくれたりした。プロレスラーの物真似(すごく気に入っている)をして愉しませてくれた。一緒にいると温かくてうれしい。

小風景