しばらくの

しばらくのひとりの閑の暑に耐ふる

汀女

「暑に耐ふる」ってこの夏の気分をよく表していると思う。まさに耐えている感じ。これを負って過ごすしかない、と無言で自分に納得させる時間が要る。へたすると午前中からお昼過ぎくらいまでは体を馴らしているだけで終わってしまう。「ひとりのかん」というのが家の中に流れている時間で、だれもいない暑中の室内の重たさ、白々しさがよく表れていると思う。昔からこんなものだったのだろう。それで、今日はこの一枚を選んでみたけれど、どうでしょう。俳句の気分となんとなく合っていたらうれしい。いつも写真を送ってくれる写真家の阿部健さんと、あすから取材旅行で京都や西粟倉へ行くのです。六月にサンフランシスコでの展示でお会いして以来です。あと最近、妻がやっていた仕事として〈アポテーケフレグランス〉の公式ストアを新しくデザインさせてもらいました。よき香りへの情熱がいつもすごいブランドなのです。

アポテーケ フレグランス

小風景